犬のしつけ〜素直で利口な犬に育てるには?〜

リラックスポーズ しつけ


今回は、しつけをする上で、基礎体力になる非常に大切な訓練である「リラックスポーズ」について紹介します。しつけの上で、飼い主と飼い犬との信頼関係や、主従関係は、非常に大切な要素となってきます。今日は、「犬の家庭教師」の先生に来て頂いた初日に教わりました内容の一つであります、飼い主が主導権を得ながら信頼関係を気づく事が出来る、「リラックスポーズ」について紹介したいと思います。

リラックスポーズとは?

犬を両脚で挟んで、身体を撫でて落ち着かせつつ、マズル(鼻と口のあたり)を持って、前後左右やくるっと一周動かす訓練のことをここでは、「リラックスポーズ」と呼んでいます。犬にとっては、我慢の練習も含んでいますが、スキンシップを図り、名前の通りリラックスさせる意味合いがあります。
マズルコントロール

リラックスポーズの方法

リラックスポーズをする時に、必ず意識しないといけない事は、飼い主側に時間のゆとりがあるタイミングで実施するという点です。私も家庭教師の先生に、「リラックスポーズをする時は、途中で終わらずに、必ずやりきった上で終わる様にして下さい」と教えていただきました。終わったタイミングで、犬がゆったり落ち着いた状況になっている事が理想です。ですので、飼い主側に余裕がないと、途中で終了しなければいけなくなったり、気持ち的に焦って中途半端な訓練になってしまう可能性があります。また、犬が嫌がっても、絶対に途中で解放するのはNGです。途中で解放してしまうと、犬は「嫌がれば終わってもらえるんだ」とか「ご主人は自分の言うことを聞いてくれるんだ」といった風に捉えてしまい、望んだ事と全く逆の事を学んでしまう可能性があります。ですので、途中で終わらないためにも、寝る前など、比較的、後に予定が詰まっていないタイミングで習慣的に実施するのが良いと思います。出かける前とか、朝とか、時間的に余裕がないタイミングでの実施はお勧めしません。では、ここから、具体的な内容に入ります。
手順は、次の①~⑦になります。
①.両脚で、犬を仰向けの状態にして両脚で挟み込みます。
②.お腹、手、脚、尻尾を撫でます。
③.マズルを掴んで、顔を上下、左右、時計周り、反時計回りに一周ずつ回します(これを2セット位実施します)。
④と⑤は、必ず必要なわけではないです。
④.左右の耳の中を拭きます。
⑤.歯磨き。
⑥.犬が落ち着いていることを確認します。落ち着いていない様であれば、落ち着くまで、待ちます。
⑦.最後に、掛け声をかけて終了します。

各アクションの詳細説明

各項目をもう少し、詳しく説明します。
①は、仰向けにすることに意味があります。犬にとって、お腹側は心臓や内臓といった急所が見える側ですので、気の強い仔は仰向けになり急所を見せることを嫌がる仔もいます。お腹側を飼い主に見せる、つまり飼い主に預けることで、犬にとっては「あなたを信頼しています」ということを示している状況になります。慣れていないと、①だけでも、相当苦労することもありますので、嫌がりが強ければ、初めの内は、①から⑥に飛んでも良いと思います。

②次に、お腹を撫でるについてですが、これは①の発展で、急所を見せたうえで、その部分を撫でさせるということで、犬にとっては、より「あなたを信頼しています」という状況になります。こういった状況を強制的に作り出すことで飼い主と犬との主従関係を自ずと構築することが出来ます。続いて、手や足の肉球の間を触ります。こういった敏感な場所を触れられるのが嫌な仔も多いです。ですが、あえて毎日この部分を触れる練習を重ねることで、トリミングや爪切りの時におとなしく出来るようなります。
リラックスポーズ(ステップ2)
次に、③です。これは、マズルコントロールに近いものです。もともと、マズルコントロールは母犬が仔犬にマズルを噛んで犬社会のルールを伝えることです。ここでは、犬にとって大切なマズル(鼻や口の所)を優しく掴んで、上、下、右、左、時計回り、反時計回り(各2回程)に動かします。母犬が子犬の教育する様な愛情を込めた気持ちで実施するのが良いかと思います。ここでも、犬にとって、大切な場所を掴むというアクションで、主従関係を明確にする意味が出てきます。叱っている訳では無いので、決して強く掴まず優しくしてあげて下さいね。抵抗して嫌がる時もありますが、その時は、少しだけ力を入れて主導権を握ると良いと思います。

④, ⑤については、リラックスポーズ用に特別なやり方がある訳ではありませんので、それぞれのスタイルで耳と歯の手入れを実施して頂くのが良いかと思います。必ずしも、リラックスポーズに入れ込まなくても良い要素かと思います。私の場合は、リラックスポーズを時間的に余裕をとることができる寝る前に実施していますので、1日分の掃除という位置づけで、このタイミングで、耳と歯のお手入れをしています。
リラックスポーズ歯磨き
最後に、⑥と⑦についてです。①から③もしくは⑤までを実施すると、途中で嫌がって、逃げようとしても何度も、ブロックされていると思いますので、犬側も諦めていることも多いとは思いますが、仮に、まだ興奮が収まらない場合でも、落ち着くまで待つ必要があります。リラックスポーズがいったん始まってしまうと終わるまで、じっとしてないとダメなんだと、分からせて、犬に諦めてもらう事が重要です。落ち着いて、じーっとしているタイミングで、「OK!」などの掛け声と同時に解放してあげます。毎回同じ掛け声で、出来るだけ高いトーンで自由にしてあげて終了です。

逃げようと暴れる仔を上手く仰向けにして、ホールドするコツは、写真の様に、脚の間にスッポリと入れて挟み込んでしまうと犬にとっては、なかなか抜け出す事が出来なくなります。もし、苦労される様でしたら、一度トライしてみて下さい。
リラックスポーズのコツ

リラックスポーズの効果まとめ

この様にして、毎日リラックスポーズを続けていくと、自然と毎日
・ご主人に急所を預けている
・マズルコントロールで、しつけられる
・足裏や、耳、歯など手入れが必要な箇所に触れられることに慣れる
・落ち着く練習
・動きが制限された時の諦めの練習
が実施されることになります。結果として、飼い主と犬との間でしっかりとした主従関係が形成され、スキンシップを通した信頼関係が形成され、更には、諦める事が出来る、我慢強い仔に育つことにつながります。そういった意味で、リラックスポーズは、しつけの基礎体力になると思います。

私も、家庭教師の先生に、リラックスポーズを教えていただいてから、旅行に行っても毎日欠かす事なく続けています。今では、アロ君はリラックスポーズの最中に寝てしまうこともあります。犬は習慣の生き物なので、リラックスポーズをしないと逆に落ち着かないのか、すごく眠い時は、アロ君の方からリラックスポーズする様にこちらを呼ぶ事があります。

リラックスポーズは、スキンシップの機会としても、とても良いきっかけになりますので、お勧めのしつけ方法です。ぜひ一度トライしてみて下さい。最終的には、それぞれの子にあった、リラックスポーズがあると思いますので、色々とアレンジして頂くのも良いかと思います。